FC2ブログ

平成30年普及指導員資格試験審査課題 問17

問17

農業生産基盤の整備に関する次の記述のうち最も不適切なものを選びなさい


ア 平成28年における畑の整備状況は、全体の約2.5割で畑地かんがい施設が整備され、全体の約6割で区画整理が行われている。


イ 平成24年度から平成26年度に区画整備が完成した地区では、営農への意欲が増大し、担い手への農地集積率は区画整理前に比べて低下した。


ウ 農業水利施設は、戦後の高度成長経済成長期に整備されたものが多く、老朽化が進行しているため、施設の長寿命化とライフサイクルコストの低減を図る取組みが進められている。


エ 南海トラフ地震の被害想定範囲内には、全国の基幹的農業水利施設の約3割が存在しており、耐震対策の推進が必要となっている。


オ 受益面積2ha以上のため池約6万1千か所のうち、約7割が江戸時代以前に築造されたものであり、自然災害による被害リスクが高まっている。


正解 イ

解説

農水省HP「第2節 農業生産基盤の整備・保全」

https://www.maff.go.jp/j/wpaper/w_maff/h27/h27_h/trend/part1/chap2/c2_2_00.html


農地の大区画化・汎用化を推進することによって、

担い手への農地集積・集約化や、

農業機械を活用した農作業の効率化により労働生産性が向上しています。


よって、イの記述は不適切となります。


平成30年普及指導員資格試験審査課題 問16

問16

平成31年1月に始まる収入保険に関する次の記述のうち、最も適切なものを選びなさい。


ア 対象となる者は、青色申告を5年以上行っている個人や法人の農業者であり、青色申告の実績が1年のみの者は対象とならない。


イ 対象となる収入は、農業者が自ら生産した農産物のうち、農業者が任意に選択した品目の販売収入の合計であり、肉用牛や肉豚も含まれる。


ウ 補填の仕組みは、地域の標準的収入額を当年産の収入額が下回った時、その差額の9割を補填するものであり、補填の財源は農業者と国とが1:2の割合で負担する。


エ 農業者は、保険料を支払って加入する。安定的な運用体制の観点から、保険料はすべて前納することとされ、分割支払等は認められていない。


オ 収入保険と農業共済、米・畑作物の収入減少影響緩和交付金(ナラシ対策)、野菜価格安定制度等の類似制度は、どちらかを選択して加入しなければならない。



正解 オ

解説

ア 加入申請時に青色申告(簡易な方式を含む)の実績が1年分あれば加入できます。

因みに、5年間の青色申告実績がある者との違いも考慮し、保険方式の補償限度額の上

限は、青色申告の実績に応じて段階的に引き上がります。

イ 簡易な加工品(精米、もちなど)や一部の補助金(畑作物の直接支払交付金等の数量払)は含まれますが、肉用牛、肉用子牛、肉豚、鶏卵は、マルキン等の対象なので除きます。


用語:マルキン

肉用牛肥育経営安定交付金(牛マルキン)、肉豚経営安定交付金(豚マルキン)のこと。

畜産経営の安定に関する法律に基づき、標準的販売価格が標準的生産費を下回った場合に、肉用牛生産者又は肉豚生産者の経営に及ぼす影響を緩和するための交付金です。


ウ 保険期間の収入が基準収入の9割(5年以上の青色申告実績がある場合の補償限度額

の上限)を下回った場合に、下回った額の9割(支払率)を上限として補てんします。


エ 農水省HP上に明確な記載が見つかりませんでしたが、「保険料は前納しなければならない」という記述は見つかりませんでした。


農水省HP「農業経営の収入保障」

https://www.maff.go.jp/j/keiei/nogyohoken/syunyuhoken/index.html


パンフレット

https://www.maff.go.jp/j/keiei/nogyohoken/syunyuhoken/attach/pdf/index-34.pdf。

平成30年普及指導員資格試験審査課題 問13

問13

6次産業化と地産地消に関する次の記述のうち、最も不適切なものを選びなさい。

ア 平成27年度の加工・直売等の農業生産関連事業においては、常雇い・臨時雇いともに女性が7割程度を占めている。

イ 「六次産業化・地産地消法」に基づく総合化事業計画の認定件数は年々増えており、平成29年度末時点で、契約分別では法人が、事業別では加工と直売を組み合わせたものが7割程度を占めている。

ウ 株式会社農林漁業成長産業化支援機構(A-FIVE)による出資等の支援は、農林漁業者等が主体となって6次産業化に取り組むために設立された合弁事業体のみを対象としている。

エ 平成27年度における年間販売金額が1億円以上の農産物直売所の割合は、全体の2割程度となっている。

オ 医療機関と連携し、国産農林水産物・食品における健康機能性を解明することにより、海外農産物の差別化を図るための研究開発が国家プロジェクトで進められている。


正解 ウ

解説

不適切を選ぶ問題。

A-FIVEの支援の対象は以下の通り。


6次産業化事業体

(1) 農林漁業者等が主体となって別に設立される合弁事業体

(2) 農林漁業に取り組む法人(農業法人等)


事業再編または事業参入に取り組む農業生産関連事業者への出資

(1) 事業再編

肥料、農薬、配合飼料の製造事業、飲食料品の卸売、小売、製造の事業

(2) 事業参入

農業用機械製造事業(部品製造含む)、種苗生産卸売事業


食品等の流通に関する事業を行う者による食品等の流通の合理化を図る取組

ICT等の新たな技術を活用した共通のシステム・インフラを提供して、

これを利用する事業者の流通を物流面、情報面で効率化・最適化する取組など

小売業者、加工・製造業者、卸売業者、市場開設者、農林漁業者、運送業者、IT事業者 等


よって、設問ウの「農林漁業者等が主体となって6次産業化に取り組むために設立された合弁事業体のみを対象」という記述は誤り。


ちなみに、A-FIVEは解散の危機にあるため、次年度以降は試験に登場しない可能性が高い。


「A―FIVEは日本の農林水産業の成長産業化を図るため、農林漁業者が主体となった6次産業化の取組に対し出資等の支援を行うことを目的として設立された官民ファンド。農林漁業成長産業化支援機構法に基づく設置期限は12~32年度の20年間とされており、13年2月開業。農業競争力強化支援法に基づく事業再編等(17年8月)、食品等流通法に基づく食品等流通合理化の取組(18年10月)を支援対象として追加し、農林漁業の成長産業化を総合的に支援してきた。しかし、同社の投資実績は、当初の計画を下回っており、また、農林漁業者等に対する出資の期間が比較的長期にわたるため、当面の間は費用支出が先行し、本格的な回収フェーズに入っていないこと等から、累積損失が生じていた。同社では今年4月に累積損失解消のための投資計画を公表し、計画達成に向けて取り組んでいた。」

(日本農民新聞社 2019年12月23日)

平成30年普及指導員資格試験審査課題 問12

問12

食品の規格・認証に関する次の記述のうち、最も不適切なものを選びなさい。


ア HACCP を導入することで、問題がある商品の出荷を効率的に未然防止できることが期待され、世界的にも HACCP 導入義務化の動きが広がっている。


イ 中小事業者の食品安全の取組向上や、食品安全に要するコストの最適化を図っていく上では、日本発の食品安全管理規格の充実と普及等が重要となっている。


ウ 国内には、地方公共団体や業界団体による様々な HACCP 認証の仕組みが存在しており、いずれも国際規格となっている。


エ 「日本農林規格等に関する法律(JAS法)」では、産品の品質に加えて、生産方式や試験方法、事業者の取扱方法も規格の対象とされている。


オ 食品・農林水産品の海外展開が課題となる中、日本産品に馴染みのない取引相手に対しては、その産品の品質や特色、事業者の技術や取組等を訴求する際に、規格・認証の活用が有効となっている。


正解 ウ

解説

HACCPは様々な認証の仕組みが存在しています。

しかし、全てが国際的な規格ではありませんので、ウの記述は不適当です。

(良く聞くISOは国際規格となります。)

平成30年普及指導員資格試験審査課題 問11

問11

GAP(農業生産工程管理)に関する次の記述のうち、最も適切なものを選びなさい。


ア GAPとは、農業において、食品安全、環境保全、労働安全等の持続可能性を確保するための生産工程管理の取組みであり、農業法人がGAPを実施する際は、必ず第三者機関の審査を受けなければならない。


イ GAP の意義や内容の理解を深めるための農業者向け説明会が全国で開催されているほか、農業高等学校や農業大学校等でGAPをカリキュラムに位置付ける等、農業を目指す若者に対するGAP教育の動きも進んでいる。


ウ 畜産物については、一般財団法人日本 GAP 協会によりGAP認証の仕組みと体制の整備が進められており、平成31年4月から認証が始まる予定である。


エ GAP の実施と認証取得の拡大が輸出促進に繋がるように、農林水産省はJGAPや都道府県GAPについて、GFSIへの承認申請を行っている。


オ 農林水産省が実施する事業の中で、経営所得安定対策、食料産業・6次産業化整備交付金、中山間地域等直接支払は、GAPの実施を交付の要件として設定している。


正解 イ

解説

GAP(Good Agricultural Practice:農業生産工程管理)とは、農業において、食品安全、環境保全、労働安全等の持続可能性を確保するための生産工程管理の取組のことです。


GAPの実施自体は、各主体が主体的に取組むだけなので、認証の必要ありません。「GAP認証」となると、第三者機関に認証してもらう必要があります。よって、アは誤り。


畜産のGAPについては、

平成29年3月31日にJGAP家畜・畜産物の基準書を公表、同年8月21日から農場の認証を開始。

平成29年8月31日からGAP認証取得の準備段階の取組であるGAP取得チャレンジシステムの運用を開始。

とのことなので、設問中「平成31年4月から~」という記述は誤り。


GSFI(Global Food Safety Initiative:世界食品イニシアティブ)は、世界的に事業展開している主要な食品企業が平成12年に発足させた組織で、世界にある多種多様な食品安全認証プログラムの等価性を図るためのプログラムを運用しています。

「旧 JGAP Advance」は、GFSIの要求事項に応じてASIAGAPとして改訂し、平成29年に11月にに承認申請を行い、承認されました。一方、都道府県GAPは名前通り都道府県が主導するGAPであり、農水省は承認申請を行っていないので誤りとなります。


オは、いずれの交付金も要件とまではされていないので誤り。(経営所得安定対策では取組のうちの一つ。)

「環境保全型農業直接支払交付金」では、平成30年度より要件とされました。

プロフィール

波留雨

Author:波留雨
神奈川県民川崎市民。
本業は農業関係(のつもり)
趣味は弓道、野球観戦、資格取得、筋トレ、音楽(ドラム)
ととっ散らかり気味。

最新記事
最新コメント
カテゴリ
スポンサードリンク
スポンサードリンク
検索フォーム
RSSリンクの表示
QRコード
QR