平成30年普及指導員資格試験審査課題 問6
問6
我が国における野生鳥獣による農業への被害とその対策に関する次の記述のうち、最も不適切なものを選びなさい。
ア 野生鳥獣による農作物被害額は、平成28年度には172億円で、平成11年度以来最低の水準となった。
イ 野生鳥獣捕獲するためには狩猟免許が必要であり、この狩猟免許には第1種銃猟、第2種銃猟、わな猟、網猟の4種類がある。
ウ 捕獲鳥獣をジビエとして利用する動きが広がり、平成28年度に食肉処理施設で解体された野生鳥獣のうち最も多い利用はペットフード用のイノシシ肉で、次いで肉食利用されシカ肉となっている。
エ 「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(鳥獣保護管理法)」の平成27年5月の施工に伴い、自然環境とバランスのとれた個体管理等を行うため、都道府県が事業者に鳥獣捕獲等を委託する事業が創設された。
オ 農林水産省は、一般家庭等でのジビエ料理を普及するための「ジビエ料理コンテスト」や、料理人に普及するための「ジビエ料理セミナー」を平成29年度に全国各地で開催した。
正解 ウ
解説
参考 一般社団法人日本ジビエ振興協会HP
農水省資料「捕獲鳥獣のジビエ利用をめぐる最近の状況」(pdf)
https://www.maff.go.jp/j/seisan/tyozyu/higai/h_kensyu/attach/pdf/30_tsukuba_kensyu-11.pdf
不適切な記述を選ぶ問題。
アは意外にも正解です。「野生鳥獣による農作物被害額は、平成21年度以降は200億円を上回ったが、全国での捕獲体制強化の結果、平成29年度には164億円まで減少。被害のうち、全体の7割がシカ、イノシシ、サルによるもの。」(一般社団法人日本ジビエ振興協会HPより)。
ジビエの利用としては、食用シカ肉が51.8%(665t)と最も多く、次いで食用イノシシ肉の26.7%(343t)。ペットフードとしての利用は11.7%(150t)で3位となっている。