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平成30年普及指導員資格試験審査課題 問22

問22

次の文章は植物の組織培養の操作について述べたものである。( )内に当てはまる最も適切な語句の組み合わせを選びなさい。


 培養する部位を培養材料から取り出すことを摘出という。摘出は細かい操作を必要とするので、顕微鏡下で行うことが多い。摘出した組織や器官等の(1)を培地に植え込むこと置床という。培養材料の殺菌と摘出・置床は、使用する器具、培地、手や指等を消毒・殺菌して、無菌状態を保つことができる(2)等で行う。これらの操作を無菌操作という。置床された(1)は生育を始め、(3)や不定芽等に増殖・成長し、更に培養を続けると葉・茎・根を備えた培養苗になる。培養苗は、培養容器内の環境から外部の環境に適応できるように、光や湿度等を調節して管理する。この過程を(4)といい、温室等で行う。(4)が完了すると、ほ場で生育可能な植物体となる。


ア 1 外植体    2 クリーンベンチ 3 プロトプラスト 4 順化

イ 1 頂端分裂組織 2 人工気象室   3 カルス     4 硬化

ウ 1 外植体    2 クリーンベンチ 3 カルス     4 順化

エ 1 頂端分裂組織 2 クリーンベンチ 3 プロトプラスト 4 硬化

オ 1 外植体    2 人工気象室   3 カルス     4 硬化

正解 ウ

解説
培養する部位を植物体から切り取ることを摘出(てきしゅつ)。 
培養するために摘出した部位を外植体(がいしょくたい)。
摘出した外植体を、培地に植えつけることを置床(ちしょう)といいます。
ですので、(1)外植体が当てはまると考えられます。
が、頂端分裂組織は、茎 (シュート) や根など器官の先端に存在する分裂組織です。
この組織を培養する目的で切り取った場合、それが「外植体」となります。
頂端分裂組織を(1)に当てはめても、やや不自然ではありますが、
間違いとまでは言えないでしょうか。

(2)について。
無菌状態を保つことができるのは「クリーンベンチ」です。
人工気象室は温度や湿度、日射量をコントロールすることが目的の施設です。

(3)について。
植物は、細胞1つから全体を再生する全能性を持っています。
植物ホルモンを調整した培地に植物の一部を植えると、
分化(特定の細胞しかつくらない状態)していた細胞が、
脱分化(全能性を持つ状態に戻る)して細胞分裂を繰り返し、
ある程度の細胞の塊「カルス」が生じます。
因みに、プロトプラストとは原形質体のことです。
植物細胞、細菌、菌類などでは、細胞は外側を細胞壁により覆われていますが、
その細胞壁を酵素処理により取り除いた細胞を、プロトプラストと呼びます。
プロトプラストにすると、細胞同士を融合することが可能になります。
動物細胞は細胞壁が無いので、プロトプラストを作らなくても細胞融合ができます。
設問中には細胞壁を取り除く工程についての記述はありませんので、
カルスが適当です。


(4)について。
培養容器内の環境から外部の環境に適応できるように、
光や湿度等を調節して管理することを、
「順化」といいます。
「硬化」はイネの育苗中、温度を下げて成長を抑え、低温に対する抵抗力つけるため、
トンネルやビニールハウスの中で徐々に自然環境に慣らすことです。


よって、正解はウとなります。

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プロフィール

波留雨

Author:波留雨
神奈川県民川崎市民。
本業は農業関係(のつもり)
趣味は弓道、野球観戦、資格取得、筋トレ、音楽(ドラム)
ととっ散らかり気味。

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